先日、出てきた息子の連絡帳。
懐かしいことやすっかり忘れていたことが
いろいろ書かれていました。
この頃、全身に自分の唾を塗りたくり、
不穏になる行動がありました。
連絡帳の記録によると、よだれが多いことを
クラスの子たちがからかっていた様子。
先生が、からかう側にも息子にも話を
してくれていましたが、収まらず。
定型の子供さんの場合、「いじめられるから
もうやめよう」と思える場合が多いですが、
自閉傾向があり、後に強迫神経症の診断を
受けた息子のようなタイプは、
「また、からかわれたらどうしよう」
「人にからかわれる前に自分から汚くなってやる」という発想になります。
他者に傷つけられるくらいなら、自分で傷つけ
た方がマシだという発想です。
からかう相手が近づいてきたら、ドキドキして、
逃げるのではなく、怖いのに挑む。
私は、思春期の少年が声をかけられる前に
「どうせ、俺は馬鹿だから!」と壁にドスっと
やる光景に似てるなあと思います。
「なんで叩くの?」「なんで壊すの?」
「なんで泣くの?なんにもされてないじゃん」
など、特性のある子には謎が多いのですが、
とりあえず、謎解きよりも正しい行動を教えて
あげてほしいと私は思います。
発達障害の子供さんが保育園や幼稚園に行って、
こじらせるのは、寄り添いすぎてやるべきことが伝わりづらい、善悪がわかりづらいからだと思います。
「今日だけいいよ」は慎重にしなくてはいけないし、「これがやりたかったの?でもね……」というまわりくどい説明は混乱させる素です。
「今は、やらないよ」でいいです。
厳しい口調じゃなくてもいいんですよ。
「な〜し〜よ〜」でも。
ただ、毅然として示すことが大事。
これが、なかなかめんどくさくて、「じゃあ、
これやるまで待ってて」とか根負けしてしまう
のですが、ここで頑張ると子供の行動は変わり
ますね。
よく保護者の方や見学の方に「保育と療育は、何が違うのですか?」ときかれますが、私は、全く違うように思います。
保育は定型に近い子の就学前までの関わり、療育は、特性に沿った就学後も続く関わり。
具体的には、定型の子供がいつもぬいぐるみを持ちたがったら、持たせてOK。いつか、自分から手放すので。
自閉傾向の子供さんの場合は、時間や場所を決めてもたせないとぬいぐるみに囚われて、他のことに取り組めなかったり、持てないことで自傷、他害が出たりする可能性があります。
「落ち着くから」とお気に入りに見えるぬいぐるみを持たせ続けることで、世界を狭めてしまいます。
「いちごキッズ」の支援の場でも日々、「なんでやろう?」「そう来たか!」と思うことが起こり、私たちに、毎日、宿題をくれる子供たち。
ニコニコやってるように見せて、私もけっこう悩んだりしてるのよ(*^^*)
でも、子供の発達や変化に毎日関われることは、とても尊い時間で、やはり、仕事が楽しいと思います。
もっともっと深く知りたいなあ。